タクシーに乗って何かとクレームを言う人がいます。前にいたタクシー会社にもクレーマーがやってきました。何せ400台を保有する会社ですから、時に玄関から2階にドカドカと上がってきて受付で何やら大声でヤカラを言っているのを総務部長が応対していました。余談ですが、応接室に居た虎の剥製が手狭になったせいで、1階の玄関に降ろされてから、不思議とそれらの人たちは上がってこなくなりました(笑)
ところでその会社にはOne way two heart!という標語がありました。今になって思えば、それは深い思いがこもっていたとしみじみ思います。クレーマーも家路を急ぐ人生の道の途中でタクシーを待っていた。運転手は運転手で必死に稼ぐ人生の道の途中を走っていた。会う由もなかった2人がご縁でタクシーに一緒に乗ったのです。たまたま互いの人生の道すがら同じ道程を2つの命、いや心を乗せて行く。互いにその日色々あったし、考え事もあるでしょうが、同じ旅の途中、安全に気持ち良く行きましょうよ、と。
日々の暮らしに忙殺されがちな私たち現代人も、長い人生をふと思い現状を俯瞰することで、今この瞬間も感謝と幸せを感じられます。
2018/3/2
有馬街道は神戸市北区の背骨に相当するもので無くてはならない存在です。また、有馬と付くぐらいなので有馬温泉と縁が深いのです。有馬街道はその昔、数本あってそれぞれのエリアから有馬温泉に行き来する街道のことをそう呼んでいたようです。江戸時代に西の大関と評された有馬温泉は険しい峠道を多方面から往来したほど、多くの湯治客が集まり、それらをもてなす食材などが大量に運ばれたのでしょう。現在の有馬街道は姫路から京都への往来の際に、有馬温泉を経由していくルートでメインルートであったようです。
私たちが営業するエリアはこの有馬街道に沿うように広がっていますので、ほとんどすべてのお客様の送迎の際に有馬街道を走ります。そして乗せるお客様はやはり有馬温泉と縁が深いのです。
まず、有馬温泉の宿泊客をお乗せします。インバウンド増加の影響で海外のお客様が本当に多いです。しかも、英語も日本語もほとんど通じないアジア系外国人が多いです。スマホがあればあらゆる情報を得られる時代なので、不安無く躊躇なく来日されるのかもしれませんが、行き先確認でなかなか苦労することもあります。次に有馬温泉の旅館で働く仲居さんをお乗せします。なかなかの重労働でストレスも溜まるそうです。若い方からベテランの方まで幅広くおられます。その外は、有馬温泉で働く方々のご家族やお知り合いです。有馬温泉は全国から様々な方々がお越しになるので、意外なエピソードも多数あって、人の話なので話しやすいのかそれらの興味深いお話をされる乗客の方も多くおられます。神戸市北区と有馬温泉は切っても切れない深い関係です。
2018/2/23
オリンピック金メダル、フィギュアスケート羽生結弦選手に続いて2個目、500mスピードスケート小平奈緒選手おめでとうございます。この上なく感動しましたけど、4年に一度毎回この上ない感動をしてるように思います。アスリートが最終目標に置く祭典だからでしょうか。私44歳ですが、この歳でも最高の感動を分けてもらえることに感謝です。オリンピックの感動は本当に格別です。
2018/2/18
神戸市北区の谷上駅では週末の夜などにタクシーを待つお客様の行列ができます。酷いときには40分待ったなどと氷点下まで冷え込んだ「神戸のシベリア」の夜に同化してカチコチになった人が乗り込んできてヒーター全開で温めてあげたこともあります。こういう駅は他にもありますが、どうしてこうなるかというと、勿論一時的にお客様の数が多すぎて供給が追いついていないということがあります。しかし、もう一つ理由があります。ドライバーが互いに縄張りを持っているということです。
例えば、谷上駅タクシー乗り場にお客様が並んでいることは川を挟んだ有馬街道を走る空車タクシーから見えるので、行列を見つけて乗り場に入れば直ぐにお客様を乗せることができるのです。でも、他のタクシーがそこに入って乗せようとしているのをそこを縄張りとするタクシーが見つけたら、クラクションを鳴らして追いかけてくるので、有馬街道の空車タクシーは涙を飲んで素通りするのです。そこに鼻水を飲んでタクシーを心待ちにしている人が大勢いてもです。
タクシーはお客様を降ろしたら真っ直ぐ自分の縄張りの駅乗り場に帰るので、営業時間の半分に空車の時間ができます。しかし、お客様の降車場所から近い駅乗り場に入れれば空車時間を減らせられます。これを全タクシーで繁忙時に行えば、輸送力が上がり、一人でも多くの人が早く家路にたどり着けるのです。
一方寒空の下、行列に並ぶ人々はどう考えるでしょう。次は女性でも運転しやすい自動車を奥様に買って、迎えにきてもらおう。次はもう少し早い電車に乗ってバスで帰ろう。次は遅くなったら宿泊しよう。などと考えるでしょう。タクシー業界が自家用送迎車などに市場を奪われ、縮小している大きな原因のひとつです。
ところで、タクシーの売上のことを水揚げと言います。漁師が水揚げするのと似ているからです。このことから何かとタクシー業界に漁業の知恵が反映されたりします。タクシーの縄張りは食い扶持が減らないよう漁師が漁獲高を制限する論理を同様に用いているのです。しかし、ここには決定的な違いがあります。魚は捕り過ぎたら減りますが、タクシーでは早くより多くのお客様を運んで便利になればなるほど、利用者は増えるのです。
縄張りを正当化する理由にタクシーが溢れて混乱するという人もいます。しかし、乗り場が解放されたとしてもタクシーの総数は変わりません。あるところにタクシーが溢れたら、他の乗り場のタクシーが不足するのです。そこはドライバー一人ひとりが判断し、アダムスミスの言う神の見えざる手が働いて市場は適正化するのです。この見えざる手が機能するのは自由主義経済が前提です。制約を設けて我田引水するような人には発想できないのです。
つらつらと書いて参りましたが、私が何を言いたいかお分かりでしょう。短絡的な縄張り発想をタクシー運転手が持って、それを経営者や業界関係者が放置することは、誰にとっても不利益であるということです。
2018/2/18
平昌オリンピックハーフパイプで平野歩夢選手とショーン・ホワイト選手の命懸けの勝負に感動しました。ジャンプや大回転より数段危険で、いつか勢い余って死人が出てもおかしくない競技と思わせるほど攻めていた平野選手。その思い切ったパフォーマンスに背中を押されたというホワイト選手が次々に最高難度の技を繰り出し決めていく。最高の男と男の意地がぶつかり合う見応えある勝負でした。平野選手のインタビューも良かった。画面が切り替わってNHKキャスターが囁くようにスポーツって良いですね。と言ったのに絶妙に共感しました。
2018/2/16
http://heikinnenshu.jp/country/japan.html
日本の平均給与と大成タクシーのそれと比べてみました。大成タクシーの昼勤務正社員は毎月40万円以上は売上げて来ます。そのうち60%の24万円が支給されます。これは男子大卒なら25歳、高卒なら30歳と同等。女子大卒なら27歳、高卒ならこれに達せず22.5万円が上限です。
大成タクシーの夜勤務は月々48万円程度売上げて来ます。そのうち65%の約31万円が支給されます。これは同じく男子大卒29歳、高卒40歳と同等。女子大卒36歳と同等です。
全国平均は人口の多い大都市に偏重するため、神戸市北区のような地方の平均給与はさらに低い水準です。と考えれば大成タクシーのある地方でも、タクシー業界ならそこそこ稼げると言うことでしょう。因みに女子も例示したのは、タクシードライバーに男女の待遇差は全く無いことと、体力や技術面で差が生じない職業であるからです。美しすぎるタクシー運転手生田佳那さんが証明してくれてます😁
2018/2/13
終身雇用神話崩壊は平成バブル後から紙面を賑わすようになりました。崩壊したとはいえそこは神話です。今でも根強く日本人の潜在意識に浸透し、労働者の企業への依存症や独立心の欠如を生んでいるようです。しかし、ピラミッドから釣り鐘型を通り越してつぼ型の人口構成となった今では終身雇用は成り立ちようがありません。https://ameblo.jp/masahiko-shoji/entry-12307309443.html
このブログにあるとおりです。
そうした世の中で発想しておかなければならないのは、転職、退職はいつでも自分の人生に訪れるということ。訪れるならその時の想定をしておきましょう。同業界転職、転業、脱サラいろいろある中に、タクシー転職を入れておくのは賢明なことです。人を運ぶ対価を頂くというシンプルな商売はそれまでのキャリアや人生とそこからの仕事と人生のつなぎ目として有意義なものになるでしょう。また、一度取得した2種免許は70歳になっても生活の糧を得ることができる武器になり、人生に余裕を与えてくれます。
たかだか数十年間の戦後成長期に日本企業が作り出した神話に縛られず、先祖代々与えられた命を最高のパフォーマンスで社会に活かすように、プレセーフティーネットを活用してもらいたいものです。
2018/2/12
雨の土曜日、出足スローで時折パタパタと動きますが、夕方まで総じてスローな感じ。そこから無線がまとまりだし、割増タイムから止まることなく谷上駅ラッシュ。最終西神で締めて38千円也。まだまだ波ありますが、乗務員が増えたら安定するという確信をまた得ました。
2018/2/11
大成さんこの辺で今一番やてなー、どこの呑み屋でも早くて愛想ええ言うとるで!ご贔屓頂いてる山の街のスナックからご乗車頂いたお客様の弁です。酔うと人は少し盛り気味に話すものですが、ちょっと嬉しくなりました。でも、S鉄さんも、K空港さんも無線で忙しなく動いてるようなので、まだまだ頑張らんとあきません。
しかし、三宮や西神など距離の出るお客様は目ざとく弊社を選んで頂いてるように感じます。三宮までいくと計算上680円タクシーより14%安いので当然かもしれません。安さだけでなく、良心も前面に出して頑張って参ります。
2018/2/10
信号の無い横断歩道の脇に人が立っている時に横断歩道を通過するときはどうしますか?と乗務員の集合点呼で聞いてみると、即座に「徐行!」という声が上がりました。しかし、この場合は一旦停止義務があります。実際に三宮にある兄弟会社の大成交通(有)の乗務員がこの違反で罰金処分を受けました。みんなで少しずつでも賢くなってかないといけません。
2018/2/10
仲良し4人組のかわいいおばあちゃんたちをからとの湯にお連れしました。賑やかにお話しされて楽しそう。帰りもニコニコほっこりした雰囲気でお送りして、到着する頃には風呂上がりの熱気とお喋りで発せられる水蒸気で車の窓が真っ白に曇りました。皆さん降りてドアが閉まるまで話し声は聞こえてました😊
2018/2/10
小倉台から湊川神社楠公会館まで有馬街道を通って女性のお客様をお送りしました。スムーズに行って3,030円。えっ、こんなお値段で行けるんですね!と驚かれたので、なかなかメーターが上がらないんです、と言うとニコニコとかわいい笑顔を振りまいて降りて行かれました。束の間の癒やしでした。
2018/2/9
不本意な非正規社員が増えている。だから、低失業率でも賃金が上がらない。http://president.jp/articles/-/23407?display=b
という意見があります。正規社員にも先行き不透明な時代に不本意ながら離転職せずにいる人は増えているでしょう。アベノミクス効果が政府によって声高にアピールされる中でも、巷には閉塞感が漂うのはこのためでしょう。換言すれば世の中が保守的になっているとも言えるでしょう。
プレセーフティーネットの存在が広く知れ渡ればもう少しチャレンジングな人生を、希望ある人生を、と労働者マインドが変化する可能性があります。
2018/2/8
昨日までの寒さから一転、ぽかぽか陽気です。タクシー利用者が少ないのは散歩がてらという人が増えてるのかも。
谷上営業所引っ越したのを、大成タクシーがなくなったと思ってた人が、今朝は他社タクシーを呼んだと言ってました。到着してみると値段が行きとは全然違う、今度は大成さん呼ぶわ、と言ってくれました。
2018/2/8
中国人のお客様を六甲山へお送りした帰り道、氷瀑らしきものが…インフルエンザも流行って陰極まったところです。後は良くなるだけ、Take it easy!
2018/2/7
今朝の谷上は氷点下6℃。澄み渡って凛とした空気の中、NHKラジオから流れるオペラの調べに乗って滑るように走るソリオ。何とも爽快な気分です🎶
2018/2/6
お陰様で大成タクシーファンの増加に伴いまして、乗務員数も徐々に充実して参りました。甲栄台、若葉台、惣山、松宮台、杉尾台、泉台、緑町、大原、桂木、大脇台、広陵町、筑紫が丘、桜森町、鈴蘭台、北五葉でタクシーご用命の皆様に北鈴駅前から迅速配車致します。
2018/2/5
今週の神戸は最低気温氷点下3度の予報。乾燥してるので交通麻痺とまではならないとしても、所々の凍結には細心の注意が必要。運転のプロフェッショナル、タクシーの利用もオプションに入れて、極寒の神戸市北区ライフを乗り越えましょう。
2018/2/5
転職最後の砦、タクシー業界に行くなら50代後半から…なんてことを良く耳にします。確かに運転さえ出来れば働けるし、70才になってもバリバリやってるドライバーはいます。
しかし、その歳まで選択肢に入れてはならないことはありません。また、年金と合わせて細々と収入を得ると言うだけの仕事というものでもありません。若ければ若いなりに、ガッツがあれば十分に、子育て世代でもしっかり収入を得られる職業なのです。
実際、私は27才でタクシーに転職し、それまでの月収36万円より20~30%収入が増えました。もちろんドライバーによって売上に差はありますが、年齢によって差はありません。ガッツと探求心で結果は出せるのです。20代前半のサラリーマンの月収なら倍近く稼げるのです。
そこで技術修得が簡単で高収入のこの仕事を転職の合間にはさみこんで、ステップアップ就職成功を狙う充電期間にすることをお勧めします。隠れ雇用のミスマッチに悶々とする時間をプレセーフティーネットとしてのタクシー業界を活用する事で前向きな時間にする事が出来るのではないでしょうか。
2018/2/5
雇用保険、職業訓練中の生活保障給付、生活保護などをセーフティーネットといいます。金子勝『セーフティーネットの政治経済学』(1999年、ちくま新書)には、市場社会が機能するためには、市場社会の外にセーフティーネットが張られている必要がある。サーカスの綱渡りでは、安全ネットを張ることでプレーヤーが安心して演技ができ、落下しても大事故にならないのと同様、資本主義市場社会においては、経営者や労働者などのプレーヤーが安心して市場競争に参加し、失敗しても再度復帰できるように、市場競争の領域の外にセーフティーネットが存在している必要がある。とあります。
しかし、現実の日本の社会でそのネットを後ろ盾にチャレンジングな人生をおくる人は稀ではないでしょうか?大抵が安月給などの不満を抱えながらも既存の職業にしがみついたり、職業に不満足ながらも生活の糧を得るために就職しているのではないでしょうか。特に変化の早い今の時代には企業も変化を求められ、仕事内容も目まぐるしく変化します。そのため企業内では潜在的雇用のミスマッチが起こっていると考えられます。今日の社会の閉塞感の一因はここにあると言えなくはないでしょうか。
そこで提唱したいのがプレセーフティーネットの活用です。プレセーフティーネット研究では転職最後の砦と言われるタクシー業界がプレセーフティーネットの役割を果たす可能性を研究して参ります。
2018/2/4
ぼちぼち忙しいですが、ニッパチ(2月と8月)は静かです。でも、最終有馬富士行きが出まして、営業所全体的まあまあの仕上がり。今週も良く仕事したと乗務員さんも満足げでした✨
2018/2/4